23うつ病

うつ病の種類と特徴

2016/05/09

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うつ病にも種類があります。症状と原因を見てみましょう。

社内うつ

近年になって現れた、新しいタイプのうつ病です。

普段は、心身ともに健康であるにもかかわらず、出社した途端に無気力感や

虚無感に襲われたり、過度の緊張やイライラのせいで仕事が手につかなく

なったりします。

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しかし一歩職場や仕事から離れると、すぐに元の健康な状態に戻ります。

20代後半から30代や、就業形態や仕事内容が正社員と異なる派遣社員に多く

見られ、現在でも増加傾向にあります。

 

ただし「うつ病」という名前ではあるものの、厳密にはうつ病ではなく

「適応障害」の仲間であると考えられています。

そのため適応できない環境を、適応できる環境に改善したり、原因となる

ストレッサー(主に「嫌な上司」「辛い仕事」「嫌いな取引先」など)を

排除したりすれば、元の正常な状態に戻る可能性が高くなります。

 

「目の前に嫌なことがあるから心が晴れない」という、非常に都合のいい

病気だと言えますが、それでもれっきとした精神障害です。

内容が内容なだけに「甘えるな!」と叱りたくなるところですが、一言で

切り捨てたり、ストレッサーを特定・排除しないで薬物治療に移行したり

といった乱暴な対応をしないように心がけてください。

 

仮面うつ病

本来は心の病であるにもかかわらず、頭痛や肩こりや胃痛、不快感や疲労感

など、日常的に経験する軽度の身体的な症状によって「身体的な病気」と

判断されてしまううつ病。

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本人にうつ病の自覚がなく、また症状が身体的なものとして表れるため、

うつ病を認定されるまでに時間がかかる非常にやっかいな病気です。

身体的な治療をしたにもかかわらず、頭痛・肩こり・不眠・めまい・食欲不振・

倦怠感といった症状が長く続く場合は、仮面うつ病を疑う必要があります。

 

多くの場合、これらの症状が出ると「精神科」や「診療内科」ではなく、

「内科」に行ってしまいがちですが、これらの症状の根本は「精神的不調」

によるものだと考えてください。

 

内科的な処置では当然改善することはありません。

検査をしても特に異常が見られることもないため、うつとしての発見が遅れ、

適切な処置や完治までに長い時間と手間がかかるということがあるので注意

してください。

 

微笑みうつ

最近増えてきた比較的新しいタイプのうつ病です。

心の中では従来のうつ病と同じ症状や苦しみがあるのに、周囲の気持ちや

影響を気にして、本当は苦しいのに必死に微笑んで自分のうつの苦しみを

隠してしまうといううつ病です。

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本人にうつの自覚があるのに、「症状を隠そう」という意思や努力で

ごまかしてしまうため、周囲が症状に気づくまでに長い時間を要し、

またその間に本人が隠しきれなくなるほど重症化することもある、

たいへんやっかいなうつ病の1つです。

 

擬態うつ病

本当はうつ病ではないのに「自分はうつ病に違いない」と思いこんだり、

「いつうつ病にかかるのだろうか」と過度に心配したりして、なんとなく

うつ症状を感じる病で、精神科医の林公一氏によって名づけられました。

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「仕事がうまくいかないのはうつ病のせいだ」

「私は病気だから周りの人は優しく接してほしい」という願望が生んだ、

いわば仮病と言えるでしょう。

「仮面うつ病」は身体的な治療をしても症状が改善しないのに対して、

擬態うつ病はそもそもうつ病ではない単なる思い込みなので、たとえ

心身ともに適切な治療をしても治ることはありません。

 

その意味では、精神の未熟による甘えと断じられても仕方のない側面がある

かもしれません。

ただし、擬態うつ病というものがあるからといって、本当のうつ病患者に対し、

「お前は擬態うつ病じゃないのか?」などと詰め寄ったり、決めつけたりする

ような行動は絶対にしないことです。

 

医師に相談すれば本当のうつ病かそうでないかは明確になるので、うつ病が

疑われる場合には、擬態かそうでないかを見極めるためにも早めの受診を

心がけることが大切です。

 

季節性うつ病

季節の移り変わりや、その季節の持つイメージ(旅立ちの春・寂しげな秋など)

や特徴(夏の暑さ・冬の寒さ)などをきっかけにして発症するうつ病です。

このうつ病の特徴は、「一年の中で、その季節になるとうつ状態になり、

その季節が終わると元の正常な状態に戻る」ということ。

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女性がかかりやすいと言われており、発症しやすい季節は気温が低くなる

秋から冬にかけてが多いと言われています。

主な症状は、無気力感・不眠・過食・不安・落ち込みなど。

しかしその症状はその他のうつ病に比べると、比較的短期的かつ軽症である

場合が多いのです。

 

更年期うつ病

主に40代後半から60代前半の女性に見られるうつ病です。

結婚・出産・育児といった忙しい時期を過ぎ、子供が独り立ちすることを

きっかけに孤独感や無力感、虚無感などが高まり、急激に寂しさや脱力感を

持つことで発症します。

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内容的には「空の巣症候群」に近いものがありますが、症状は「倦怠感」

「不眠」「自律神経失調」「ヒステリー」「発汗」など、更年期うつ特有の

症状が見られます。

 

名称や症状が似ている「更年期障害」とは原因や治療法が異なるため、

40代後半から60代前半の女性にこれらの症状が長期間見られた場合は、

安易に「更年期障害だ」と判断せず、早めに医師に相談して、適切な処置

をするようにしてください。

 

いずれにしても、上記の症状が感じられたら、医師に相談することです。

 

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