坐骨神経痛ってどんなの?
腰だけでなく、おしりや太ももの後ろ、
ふくらはぎや足の下肢に、痛みやしびれ、感覚マヒがあらわれる症状を
「坐骨神経痛」といいます。
坐骨神経痛は、病名ではなく、これらの症状の総称なのです。
原因となるのは、椎間板ヘルニアなどの脊柱(せきちゅう)の病気
が主となります。
まれに、内臓の病気や、泌尿器の病気、婦人科系の病気、筋肉の
異常が原因の病気で起こることもあります。
痛みの原因をつきとめて、それに合った治療をおこなうことで、
改善することができます。
●腰椎(ようつい)を通る神経が圧迫されると障害が出る
脳から伸びている脊髄(せきずい)という神経の束は、脊柱の中心部
を通り、椎骨の間から脊髄神経が出て枝分かれしながら、腕や手、
胴体や内臓、脚や手に広がっています。
もし、事故などで、首の骨を損傷すると、頸椎を通る脊髄も大きく
傷つき、首から下の体が動かせなくなることがあります。
損傷が腰椎なら、下半身が動かせなくなります。
つまり、脊柱のどこかで脊髄が損傷すると、脊髄神経が分布する先
まで広く症状が出現するのです。
坐骨神経痛の場合は、馬尾(ばび)と呼ばれる腰の上の背中の部分が
圧迫されているために、神経痛が起こります。
腰から下肢に伸びている「坐骨神経」に沿ってあらわれるのが特徴
です。
坐骨神経は、腰からおしりを通り、足先まで延びている、人体で
もっとも長い神経です。
次回、坐骨神経痛の原因と治療法について、考えて行きましょう。