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すい臓の重要性

2016/06/04

インスリン

●すい臓の役割

すい臓は胃の後ろに隠れるような位置にあり、厚さ3センチほど、長さ15センチ前後の大きさの臓器です。

その役割は大きく2つあります。

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1つ目は、食べたものを消化すること。

糖質を分解するアミラーゼ、たんぱく質を分解するトリプシン、脂肪を分解するリパーゼなどの消化酵素、核酸の分解酵素を含んだすい液を分泌して、すい管を通して十二指腸内へ送り込んでいます。

すい液によって三大栄養素のすべての消化が行われます。

2つ目は、糖をエネルギーに変えること。

すい臓によって血液中の糖分の量、血糖値がコントロールされているのです。

すい臓のランゲルハンス島細胞からは糖の代謝に関わるインスリン、グルカゴン、ソマトスタチンなどのホルモンが分泌されます。

インスリンが血液中の糖を使ってエネルギーを作り、血糖値を下げる働きをします。

血糖値が低くなると分泌されるグルカゴンは、肝臓に働きかけて、肝臓で糖を作り、血糖値を上昇させます。

人体にとって適切な血糖値の幅は狭く、血糖値が高い状態が続くと、すい臓の働きが悪くなり、糖尿病になります。

 

血糖値が急に下がった場合は空腹を感じ、汗をかいたり、不安や震えを感じたり、動悸がして、唇が乾きます。

血糖値がゆるやかに下がった場合は集中力が落ちていき、眠気が強まり、血糖値がさらに下がると、意識が混濁して、頭痛、けいれんが起こり、こん睡状態に陥ることもあります。

血糖値を下げるインスリンと血糖値を上げるグルカゴンがスムーズに働いていれば、血液中の糖の量は微妙な範囲内に調節されます。

 

ソマトスタチンは、ランゲルハンス島からのインスリンやグルカゴンなどのホルモンの分泌の制御をしたり、成長ホルモンの分泌を制御したりする働きがあります。

すい臓が適切に働いていないと、全身の細胞に栄養が送り込まれず、エネルギーが作れなくなってしまうのです。

またインスリンが不足したり、効きが悪くなったりすると、高血糖が続き、糖尿病になります。

●健康診断で指摘される「アミラーゼが高め」

アミラーゼとは、唾液腺とすい臓から分泌される、でんぷんを消化する酵素です。

血液や尿のアミラーゼの値が高い場合、なんらかの病気が疑われます。

唾液腺型アミラーゼが高い場合は耳下腺炎、いわゆる「おたふく風邪」や、唾液腺結石、シェーグレン症候群などの病気、すい臓性アミラーゼが高い場合はすい炎やすい臓がんなどのすい臓の病気が疑われます。

 

一般的な健康診断では、唾液腺型アミラーゼとすい臓性アミラーゼの両方が含まれた総アミラーゼしか調べないため、「アミラーゼが高め」だけでは、すい臓が悪いかどうかは分かりません。

また血液検査で分かる血清アミラーゼと、尿検査で分かる尿中アミラーゼでは分かることが異なります。

例えば急性すい炎の場合、血清アミラーゼはすぐに上昇しますが、急性期を過ぎると、値はすぐに低下して正常値に戻るため、検査した時期が遅いと、すい炎なのに血液検査ではアミラーゼは正常と出てしまいます。

一方、尿中アミラーゼが上昇するのは遅く、値が高い期間がやや長く続くので、早い時期に検査すると、尿検査ではすい炎を見逃します。

すい臓は、わたしたちにとって大切な臓器です。大切にしなければいけません。

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